茨城県では・・・

という訳で大型店の出店が進む昨今だが、茨城県では、来月関東最大級の店舗がオープン.

商業面積7万㎡、年商280億.駅前でパイパスにも隣接し、しかも住宅開発の予定もある・・・そりゃ大きい店もできるよ、というくらい恵まれた立地だ.この辺の消費行動をいっぺんさせるだろう.


 ジャスコのほか、百八十もの専門店を配置。目指したのは、ゆっくりと買い物を楽しむ「都市型志向の時間消費型モール」。八スクリーンを備えたシネコンイオンモールとしては初めての試みとなる内科や小児科などの診療所を集めた医療モールを開設したりと日常生活に密着した店舗をそろえた。羽間和彦常務は「水戸市では丸井水戸店以来、十二年ぶりの大型商業施設。地域の発展に寄与し、顧客の満足度を高めたい」と意気込む。
 一方、水戸市中心市街地にある商店街では郊外型の大型商業施設に危機感を募らせる。イオン水戸内原SCは国道50号バイパスに隣接するほか、常磐道水戸インターチェンジに近く広域的な集客ができるアクセス環境が整い、集客力の高さは脅威だ。同SCは内原駅にも近いことから「車を持たない層も流れるのでは」(商店主)と心配も高まる。中心市街地活性化の切り札と期待されている再開発ビルに入る水戸京成百貨店との競合も予想され、郊外と中心市街地との戦いは激しくなるとみられる。
ちなみに年商280億というが、イオンの直営GMS部分の売上見込は80億だとか、面積とかの割には意外と少ないんだな、現状デベロッパー事業に頼るイオングループの構造がよくわかる様な気がする.そのテナントは、というと公式ページにもあるように茨城初上陸のものも多く、ほとんどが東京に本社をもつチェーン店.流行を安い価格で再生産することで効率を高めるチェーン店でないと、高い賃料はまかなえない、で、買い物をする俺ら消費者にとってもそういうところのほうがなんとなくイメージに近いものが買える、つうことでどこでも同じ店が入っていってるのが実情だ.イオンモールって経常利益率30%以上だっけ?強者が強者を呼ぶそんな構造が出来上がっているんだなあと.

やっぱり消費者にとって望まれていたところなのも確かだ.多分当分の間はジャスコ渋滞がひどいんだろうなと思うし、近くに住んでいたら休みには行くに違いない.
しかし、でもなあ、と思うところもある.開業前の水戸市全体での総売場面積は約40万㎡、それが一気に2割も増えることになる訳だ(ソース).いろんな影響がでるんだろうなあ、社会資本の部分だってあるだろうし、地域貢献とはいっても数年置きに社員も支配人すら代わってしまう店がどう地域を作っていけるのかなあ.地域の資金が中央に吸い取られて行く、っていうのは単純すぎる図式かもしれないけど、そういう側面だって無いとはいえないだろう.地域の商店街の活力が無くなってきたのは、これまでの護送船団方式とか歴史に安住していたというのもあるかもしれないけど、そこでなにか新しい努力とか動きがあっても対抗できる力を単体ではもてない、というのも確かではないかな.
茨城県ではまだジョイフル本田も大型店を計画しており、今後さらに商業の再編が進むはず.その中で長い歴史の中で栄えていけるようなまちづくりができたらいいと思うんだけど.

そういや、こういう問題で長野県知事のある意味ユニークな答弁.


今の点でございますけど、これはつきつめれば私たちがアメリカ的な物質文明、あるいは精神文明というものを選択するのか、そうでないものを選択するのかでございます。残念ながら少なからぬ私たちはアメリカ的な物質文明・精神文明を選択しているわけでごいます。物質に関しては、例えばフランスのワインを入れたり、ドイツの車を入れたりですね、イタリアの洋服を入れたりはしているかもしれません。しかしながら精神的な部分ではディズニーランドに代表されるようにアメリカの文明を追従しているわけでございます。例えばドイツという国は土日に関してはお店は閉めるとあるいは、薬とドッラグストアで売っているようなものは薬屋でしか販売できないというような様々な規制がございます。本来はこれが望ましき地域社会を形成するはずなのでございますが、このドイツにおいても国境地帯においてはその他の場所に買い物に行かれるという方が後を絶たないわけです。これはやっぱり私は日本のみならず、皆米語というものに駆逐されてきたアメリカの音楽・映画、アメリカの言葉つまり言語というものを大事にしなかったことのつけが日本のみならずヨーロッパにおいても現れているということだと思います。
いやまあそうだけどさ。