介護ビジネスちょっと聞きかじり

天観日常さんとこ、DL3036さんところ(id:DL3036:20050525#p3)介護ビジネスの実態が赤裸々に語られているので便乗して一言.主にセクハラの話から、感染などの危険、そして死と隣り合わせの仕事にもかかわらずあまりに低い報酬などについて.
友人が少し前、介護のバイトをしていたので他人事とは思えません.本当に報酬が低いんわ、びっくりするくらい.アルバイトだったら時給800円とか、それならまだしもなかなかなれない正社員で10マソちょいとか.でも介護だから結構生死のきわどい場面に直面した、とか(特養とかデイサービスとかご老人相手のところでは、施設内で容態が急変することもよくあるようで)そういう話を聞くたびにびびったりする訳です.で、結構社員さんなんかは施設から施設へ、少しでも条件のいい所(といっても50歩100歩なんでしょうけど)を探して渡り歩いているという話.どう考えても、一日送迎から送迎、その後の事務処理まで走り回る姿を見ていると一介のリーマンに過ぎない俺・・・よりも報酬高くていいはずじゃ、と思ったのですが、そんなこともなくまた給料も上がる訳もない、というのが真相のようです.で、結局10〜20代の若い女の子とパートのおばちゃんくらいしか残らない、という話.
もちろん俺の聞いたのは特定のいくつかの企業であり、その前に俺自身が経験したことでもないのでえらそうなことはなにもいえないのですが、結局こうやって労働力を使い捨てにしているのが今の介護ビジネスの現状なのでしょう.上でリンクさせてもらった件はセクハラ、というより明らかに性暴力、このままだと本当になんだかパスポート持ってるのかどうだか分からないような外国人の出稼ぎ労働者に頼るようになっちまうんじゃないか?と.
都会では中小の業者が乱立して介護保険の取り合い、田舎に行くとコ●スンに頼る外ない、つうのが現状なんですね.で、「必要なヘルパー2級はウチで取らせてあげますからどうぞ」と.まるで「二種免許取れます!」といって人を集めるタクシー会社と何ら変わりません.
企業が求めているのは「介護の専門家」ではなく、「介護サービス(どこまでがサービスというのかは任意)の手足」である、というのがお寒い現実.そう考えると


「医療療法士」というリハビリ関係の資格を持っている知人から聞いたのだが、ここ最近資格を取った人間は、専門学校で決して安くもない金を突っ込んで態々こんな業界に足を運んでくるのだ。
恥ずかしながら、その業界に転職しようとして所沢にある国立リハビリテーション学院の試験を受けたことがあります.2次試験で最初に聞かれたのは「専門知識があると余計就職先なくなりますけど?」だったなあ.ま、俺が受けたのが「言語聴覚」関係で、まだ国家資格もなかった頃だからかもしれませんが.

福祉や介護をビジネスにするとこうならざるを得ない、という考え方もありますが、あまりにお寒い現実.