[news]スーパー各社の決算発表

ダイエーが大幅なリストラ決算を発表し、主要スーパーの05年2月期決算がほぼ出揃いました.なかなか厳しい、とか言われていますが、ぐぐって見ました.総じて見ると、大手は総合スーパーは相変わらず不振、ただし連結各社でカバーして回復傾向、食品スーパーは堅調ですが一時期のように「どこもなんかいい」から、「競争で勝ち負けがはっきり」といったところでしょうか.地方スーパーは相変わらず大手傘下に吸収されたり合併連捷が進みつつありますが、こちらも勝ち負けがはっきりしています.見た感じですがディスカウント系がいまいちぱっとしない様な気がするんですが、どうでしょう.

イオンは連結小売高がさらに伸びて4兆円突破、大型ショッピングモール開発が好調なようです.既存店売上は微減なんですけど、規模の拡大がそれをカバーする形になりました.イトーヨーカ堂は相変わらずセブンイレブンとIYバンクに引っ張られる形になっています.総合スーパーは不振のようですが、子会社のヨークベニマルは好調.
ダイエーは昨日発表でした.やっぱり勢いのある企業ほど情報投資が進んでいるので決算を早く発表できる、というのは本当なんでしょうか、産業再生機構入りし、大幅な赤字引き当てを積んだ決算になっています.一気に有利子負債を削減し、構造改革を推し進めることが出来てある意味うらやましい限りです.ただ売上高は大幅な減少、今や有力な関係会社を殆ど持たないだけに、今後ドン部分で稼いでいくのかいまいち不明瞭な気がします.
西友は12月決算ですが、最近どうなのかなあ.あと大手4社といえば中京資本のユニーが入ってくるのですが、こちらは比較的堅調のようです.

こうしてみていくと、結局「これが正解」という形はないんだなあと改めて考えてしまう訳です.同じような業態、同じような出店をしているように見える会社でも、いいところわるいところ色々ですし、「とにかく非の打ち所がない」なんてのは存在しないんだなあと改めて思ってしまった次第です.
マスコミなんかの報道では「総合スーパーの終焉」という言葉がしきりに言われています.確かにそこここで言われているように、特に衣料品を中心にチェーンの専門店が台頭、マスの力を次々と奪い取りつつあってあながち間違いとはいえないんですが、それなら専門店の時代になるのか?といわれるとそれも違う様な気がします.
どちらかというとオーバーストアによる売上減、という部分が大きいですよね.東京に住んでいると殆ど感じないんですが、地方ではモールの商圏が二つくらい平気で重なってたりしますし、物凄いスピードで寡占化が進んでいっているなあというのを体で感じる訳です.はたして色々な影響が出てくる訳ですが、どれくらい対応できてるんでしょう?
いやもちろん自由競争というのは前提だと思います.以前の大店法の規制は正直何で不許可になるのか全然わからんかったよ、ていう話も聞いたことありますし、規制したから何かが生まれれてくるとは思えません.例えば現在でも酒屋の立地の多くが事実上規制されているわけですけど、だからって「酒屋を中心としたコミュニティ」ってのが出来上がっているとは思えませんしね.しかし、ここまで動きが急だと、本当にこれでいいの?とか思ってしまうわけです.ここまで身を削って競争して、そのあと生まれるものは本当にいいものなんでしょうか.大手スーパーのBS・PLでは全国一様で見えてきませんけど、その地域全体では収支はどうなってるのか?つうのを一つ考えてみてもよいかもしれません.