汐留再開発地区

さて、会社から壁のように汐留の高層ビル群が見えているのだが、実際に行ってみたのは殆ど初めてだ。出来かけのころ、ゆりかもめで一駅(新橋〜汐留)歩いたことはあるけれど、ちょうどまだ工事中の店やホテルが多く、地上も満足に歩けなかった。
で、のみついでにあたりをぶらぶら。時刻は月曜の19時過ぎと22時過ぎ、場所はこのマップだとA・B街区あたりになるんかな。


旧汐留貨物駅跡地から浜松町駅に至る31haにおよぶ広大な敷地を11の街区の集合体として開発する汐留地区再開発は、土地区画整理事業により都市基盤を整備し、業務、商業、文化、居住など複合都市の創出を目指し、東京都と民間が一体となって開発に取り組んでいるものです。完成時の就業人口6万1000人、居住人口6000人を数える国内最大級の再開発プロジェクトです。
新橋駅を過ぎると急に人の流れが少なくなった。ぱらぱらと足早に駅に向かう人のほかは、俺らみたいにたぶん待ち合わせだろうな、所在なげにぶらぶらしている人が多い。さすがに潤沢な資金で大規模な開発を一気に行った街らしく、地下道もばばーんと広く、ソニープラザなんかの量販店、カフェがぱらぱらあるだけだ。地上に上がって上を見上げると、巨大なオフィスビル群。まあまあ明かりが点っているところから見ると、そこそこ入居はしてるんか?日テレくらいは知ってるが、リーマンの姿もあんまりみないなあ。
ぐるっと回ってメシ。さすがにこんなところに入るだけあってウマー(゜д゜)。ちょっと高めの店多いけど、なんてったって空いてるしいいかも。隣のラーメン屋なんて、けっこう東京らしいオサレなラーメン屋なんですが、店長暇そうに身を乗り出して通路を見てますが。
いや、ここの入居金(保証料+営業料)ってカナーリ高いんじゃないのか?
六本木の森ビル(六本木ヒルズとも)と違ってイマイチ地味だよなあ、汐留。

俺の頭の中では、汐留といえばいまだに国鉄のヤード(汐留貨物駅)でしかない。
しかもせっかくオープンしたのに、もてはやされたのはほんの一瞬の間、しかも順次オープンだったために、「行ったら何にもなかった」つう苦情も随分聞いたよ。で、夏になると汐留は東京の夏の気温を上げた犯人としてえらい言われようだ。


すでに本紙が紹介した東京湾岸に並ぶ高層ビル群が海風を遮る「トーキョー・ウオール」がヒートアイランド現象を悪化させているのか。酷暑を超えた“獄暑”のメカニズムを探ってみると。
海風自体は海陸の気温差が大きくなればなるほど強くなるものであり、汐留のビル街は単に風通しを悪くした一要因に過ぎないとおもうんだが。もうちょっと人とビルをへらせつうねん。
話はそれたが、それくらい汐留は「愛されてない」街なんじゃないかなあ、不幸な街だなあ、とふと思ってみたり。

汐留シオサイト」と名付けられたこの汐留地区再開発の特徴は、官民協働型の街づくりです。その中心となるのが、各街区の地権者からなる「汐留地区街づくり協議会」という組織です。「汐留地区街づくり協議会」は、この地区全体を“安心で安全で潤いのある街”として整備することを目的に、再開発地区計画による土地の高度利用を義務づけられた旧汐留貨物駅跡地側の地区と、街並み誘導型地区計画による街づくりを行なうJR線路西側の地区が提携してスタートしたものです。この協議会を仲立ちとして、各街区の開発を推進する事業者とそれらを結びつける街路や地下道、ペデストリアンデッキをはじめとする環境インフラを整える行政側が協働しながら街づくりを推進しております。更に、竣工後の維持管理は事業主たちが主体となり行うことで、統一感のある豊かな環境を持った“発展していく街”の創出が試みられているのです。
こうしたソフト、ハード両面にわたるまったく新しい都市再開発手法の採用を通 して「汐留シオサイト」が目指しているものは、官民が都市開発のよきパートナーとして一体となった総合的な都市環境の創造で生み出された豊かな街並みが将来に向かって発展しつづけるために、地元が中心となって維持管理を推進する都市開発の新しいモデルなのです。
民共同、というけど、この街って本当に「大企業」以外の「民」の姿が全然見えない。広大な鉄道用地を再開発した、つうことで、どんな都心でも少しはいるはずの「古くからの住民」つうのが殆どいないからだろうか、店もいかにも最近の都会らしい洗練された(でも多分チェーン展開されている)店ばっかりだからだろうか。ココにしかなさそうで、実はどこにでもあるところなんだろうか、汐留。
おそらく、オフィスと住宅が大体完成して、新しい住民の方々が定着するようになれば(どういう層が住むのか、俺には想像もつかないところだが)なんかが変わってくるだろうけど、「将来に向かって発展し続ける」つうのは、結構行政にとって負担が大きいんじゃなかろうか?今「民」として入っている企業や商店はいつまでもそこにいるもんなのか?いっそのことライフあたりの普通のスーパー作って、汐留周辺の再開発もセットにしたらどうなんのか?とかいろいろ考えてしまう。

ま、とりあえず「空いている」のでお勧め。