少数寡占になっていくのか


主要六スーパーの二○○七年八、九月中間決算が二十二日出そろった。競争激化が加速する中、新規出店や店舗再編で四社が増収を確保。自主開発商品(PB)の積極投入や、商品ロスを抑えるなどの効率化を進めて、三社が経常増益となった。
 増収の四社のうち、道内最大手アークスは新業態「スーパーアークス」二店舗の新規開店に加え、改装効果などで既存店売上高も前年同期比1%増加。傘下の事業会社七社のうち激戦区の札幌圏を地盤とするラルズを除き増収を確保した。
 札幌東急ストアも大型複合施設サッポロファクトリー内の新店効果で売上高を同16・2%増と伸ばした。イオン北海道は既存店売上高こそ横ばいだったが、親会社イオンから継承した大型店十一店舗の売上高が上積みされたため、またコープさっぽろもコープ十勝の吸収合併で増収となった。
 損益面では、各社とも在庫管理などを強化したほか、利幅の厚いPB商品の拡充を積極化。アークスは粗利益率と販管費比率を0・3%ずつ改善、経常利益率を4・0%に引き上げて最高益に。北雄ラッキーも粗利益率を0・3%改善し、減収ながら増益を確保した。
 一方、マックスバリュ北海道は粗利益率を改善したが、研修センター新設費用などがかさみ経常減益に。イオン北海道は利幅の厚い衣料品の伸び悩みに加え、社名変更に伴う諸費用の発生などで経常減益となった。
過当競争が言われて久しいスーパー業界だが、この何年か「稼げるところ」と「そうでないところ」が明確に分かれてきている。スケールメリットを追求して、というのが普通考えられるスーパーの方針なんだが、実際にそうでないところが面白い所。イオンってどうしてそんなにシステム経費だけがかさんでいっているような形になるんだろうか。なんだかそんな感じがするんだけれども。
そう考えると、どういうところが稼いでいるのか、ということだが、結局考えても一定の回答は出てきていない、ということで、結局きまった方向性なんてないんだよなあ、と思うのだ。いかに得られる経営資源を最大限に使うか、というところで、結局は知恵の勝負になるわけか。