医療機関の資金調達って

日経の九州版から.


 九州の地方銀行医療機関債の取り扱いを拡大している。西日本シティ銀行、大分銀行がすでに五件を受託するなど全国でもトップクラスの実績を上げているほか、その他の地銀も医療機関との取引拡大を狙って積極的に売り込んでいる。他行の取引先だった医療機関との新規取引獲得につながったケースも出ており、県境をまたいだ競争が本格化してきた。
 医療機関債は医療法人が発行する証拠証券で、2004年に厚生労働省医療機関の資金調達手段の多様化を図るため発行ガイドラインを策定。法的には有価証券ではなく借用証書だが、発行条件が厳しく、経営の健全性や先端設備導入をアピールできるとして採用する医療機関が増えている。
 西日本シティ銀行は05年9月に全国の地銀で初めて医療機関債の発行を受託。これまでに五件を手掛け、融資額は計4億6000万円に達した。うち二件は福岡県外の医療機関で、「他行がメーンバンクだったところからも受託した」(法人ソリューション部)という。08年3月期中に九州全域でさらに五件の受託を目指す。
まあ、発行条件が厳しいから大丈夫だろう、ということなんだろうけれども、大丈夫なのかね?
九州はメガバンクの占める重要度が依然著しく低い中で、福岡銀行FGが圧倒的な首位に立とうとしているのだが、そんな中でなんとかして新しい道を開いてゆきたいということなんだろうなあ、とちょっと涙が出てしまう.やっぱりっ担保は土地建物、ということになるのかしら.流動性低そうだなあ・・・

病院はなかなか法的に市場への直接アクセスが難しく、土地建物も流動性が著しく低いので、なかなか資金調達が難しいというのはあるが、最近この医療債って主に大規模設備投資目的にはずいぶん使われているんだなあ、とググってみて初めて知った次第.たしか医療機関向けの貸付のトップは公的機関である福祉医療機構が担っていたはずだが、最近貸付を絞っているという話.病院はなかなか直接借り入れというわけにも行かないしなあ、とふと昔のことを思い出した.そういえば仕事で医療機関に金を貸すだけの会社とかあったよなあ.