宮崎2題

今の一番の流行は「みやざきフェア」なんでしょうかね.どこもここも宮崎県フェアのチラシをよく見ます.「大九州展」とか「北海道うまいもの市」とかいう催事はよく見ますが、県単位というのはなかなか見ません.前述のような催事って、そういう催事専門業者(いわゆる「催事屋」も含め)が入っている例が多く、そういう意味で「本当は北海道からきているんじゃないんちゃうか」という目で見られることが多かったのですが、そう見られにくいという点でも一つ秀でた企画なんでしょうね.宮崎県民ではないので、東国原知事の県政がどうとかは分かりませんが、少なくとも「みやざき」という土地との距離をぐっと縮めたという効果は大きいでしょうね.
テレビとかで知事がよく配り歩いている「地鶏」の真空パック、実物を手にとって見たわけではないのですが、真空パックのいわゆるお土産向けの商品であるように見えます.もちろん持ち歩くからそうである必要があるのですが、現地で食べられているものとはまた「違う」見方で作られたものであるのは確かでしょう.でも、なんだかぐっとみやざきのリアルな感じがするんですよね.

 しかし、何処のスーパーでも「宮崎産の完熟マンゴー」が大きく載っているのですが、売上状況はどうなんでしょうか.完熟、か、商売むずかしそうだなあ、とふと思った次第です.


建て替えが決まったダイエー都城店=17日、都城市栄町 ダイエー(本社・東京)は17日、老朽化が著しい都城市栄町の「ダイエー都城店」を建て替えると発表した。資本・業務提携しているイオンのグループ会社「イオンモール」(本社・千葉市)が建設する複合商業施設の核店舗として、2008年秋に新規オープンする。
 イオングループの商業施設にダイエーが核店舗として入るのは、今年3月の提携後初めて。ダイエーは、現在の店舗の土地・建物をイオンモールに売却。イオンモールが同地に建設する複合商業施設に出店する。
 ダイエー都城店は地上2階建てで、1973(昭和48)年11月にオープン。敷地面積は約57000平方メートル、店舗面積は直営店8800平方メートル、ショッピングセンター(20店)約3100平方メートル。福岡市の同社経営企画本部広報部によると、直営店の年間売上高は91年の約91億円をピークに減少、06年度は約24億円だった。現在の店舗は、08年6月まで営業する。
 新店舗の売り場面積は約6600平方メートル。食料品や衣料品、生活用品などを扱う。ダイエーは「地域の市場特性や客のニーズに合わせた店舗にして、イオンモールの集客力との相乗効果で売り上げを伸ばしたい」としている。
 イオンは、複合商業施設について「今後、店舗面積やテナント数などを詰め、固まり次第発表する」としているが、テナント数は現在を大きく上回るとみられる。都城市には「イオン都城ショッピングセンター」があり、「それぞれの店舗で特色を出し、切磋琢磨(せっさたくま)していく」としている。
さて、宮崎のスーパーのニュースを探していて見つけたのが、このダイエー都城店の建替えのニュース.都城店はJRの都城駅から歩いて15分ほどのところに立地する大型店舗で、市街地の中にあるのですが2層建の平べったい建物にやたらと広大な駐車場、というなんだか不思議なGMSだったと何年か前に遊びに行ったときの記憶が残っています.その頃からなんだかお客さんいなかったなあ.
さて、都城市にはイオンは既にSCをもっています.イオン都城ショッピングセンター、くしくも敷地面積はほぼ同様の55,000平方メートルですが店舗面積は23,000平方メートルとダイエーを大きく凌駕しています.(ソース).ということは、ダイエー都城店の解体後、イオン都城SCとほぼ同様の規模のSCをつくろうとしているんだろうなあ、と推測しています.都城の商圏を囲い込む、というのが狙いなんでしょうかねえ.
とか探していると、都城SC出店のときのこんな記事を見つけました.

去る4月25日(金)に、「イオン都城ショッピングセンター」がオープンしました。駐車台数1800台、売り場面積23,000?(ダイエー都城店の約2倍)、階高5m・・・・・・。都城圏域内の他の商業施設では味わえないゆったりとした空間が出現し、商業版?黒船?とも言える脅威がいよいよ現実のものとなり、中心市街地の商店街はその存亡を賭けた正念場を迎えることになります。
郊外型大型店に対抗するには、何でも良いから自店の強み・弱み、大型店の強み・弱みを分析して区別化(差別化)を図ることだと言われています。そのためにも、商業者の方は進んで、イオン都城ショッピングセンターの品揃え、商品構成、サービス、接客など様々な点について?良いところ??悪いところ?をつぶさに観察し、学び、今後の自店の経営に生かしていってほしいものです。
このことが、可能な限り競合を避けていく方法と考えます。
・・・敵を知り、己を知れば、百戦危うからず・・・
敵を知り、かあ.もうイオンが出来て4年経つ、俺が遊びに行ったのはイオンが出来るずっと前で、駅前には壽屋があったころだから随分変わってしまったんだろうなあ、と思います.九州は大型店の進出が遅れていて、まだ俺のイメージでは中心市街地がそこそこある感じなんですけれども、やっぱりシャッター商店街になってたりするのかなあ、ともあわせて思うのです.可能な限り競合を避けて、とよく言いますが、全ての市場がそういうニッチのある市場ばかりではなく、ましてやそんなお店ばかりの商店街は商店街として成り立たないわけですよねえ.イオン同士が「切磋琢磨」していっている間に、街の姿がどうなるのかちょっと、とも思うのです.