直面して初めてわかること

さて、親父が心臓病で入院しているのでその手術関係でまる一日いたわけですが、まあ病院関係者って普通のサラリーマンである俺らが会議とかミーティングとかやっている以上の頻度で24時間中手術とかカンファレンスとかなんだかわからないけれど心配な患者とか親族の対応とかしないといけないわけで、まあ大変だなあと改めて思った次第です.
まあもちろん事前に承諾を受けて手術に同意している訳ですが、その際にされる説明は素人に対してわかるようにできるだけ噛み砕いたものになっています.ましてや手術のリスクケースの説明なんて、まるで電子レンジかなんか電化製品の説明書のように包括的かつ網羅的に考えられるリスクを総提示しているようなもので、実際にそう数字に表せるものでもありません.こういう手術は年間何例くらい行われて、成功率がどれくらいで、まあよくわからないけれど賭けてみよう、それ以上でもそれ以下でもないような気がしました.
結局は信頼関係になるのかなあ、というしごく昔から言われている以上のものはないんじゃないかしら、と思うのです.手術の技術他が高度化して行って選択肢も広がる、とはいっても、やっぱり信じるほかはない訳で、そのあとにどうこういうのはどうかなあと改めて思ったわけです.


責任ある立場で、それも指導者たる人がコメントする時にはマスコミの電話情報だけではなく、事例を自分の目で確かめ、関係者の意見を聞き、その上で糾弾するのではなく、このような悲しい事例が今後生じないような方策のコメントも付け加えて欲しいものである。それとも、いっそのこと、手術をビジネスとして捉え、「外部委託」した方が良いのかもしれない。
先の奈良県産婦人科の時もそうでしたねえ.市井の人の医療に対する感覚ってどうなんでしょう、ちょっと気になるところです.

親父の手術は14時前には終わったのですが、絶対安静が解けずに時間だけが過ぎてゆきます.ただ血を止めるということがこんなにもむずかしいんだなあ、と手術の大きさを感じながら、集中治療室の中で一緒に一晩.病院って深夜になってもずいぶんにぎやかなんですね.

翌日も福岡らしい天気.