産業再生機構、ダイエー株式売却


 産業再生機構と大手商社の丸紅は二十八日、再生機構が保有するダイエーの発行済み株式33・67%(議決権ベース)全株を六百九十八億円で丸紅に譲渡すると発表した。八月中に譲渡する。丸紅は現在持つダイエー株と合わせ計44・64%を保有する筆頭株主となり、経営権を掌握し再建を主導する。 
 ダイエー再建は国の支援を離れ、民間主導で本業の収益力をどう回復させるかに焦点が移る。
 譲渡価格は再生機構が出資した五百億円を上回るためダイエー再建に伴う国民の追加負担は回避される。再生機構によると、再生を手掛けた案件全体でも最終的な国民負担は生じない見通しだ。
株式を売却して、あと債権を売却すれば大きな案件が終了というわけで、そもそもダイエーの負債処理のために作られたとかは当初から話があった産業再生機構ですからねえ.総じて成功かどうか、というのは国民負担があったかどうかというところじゃなく、会社が再生することによるメリットとデメリットを考えないといけないんじゃないかなあ、と.
とりあえず、仕事柄1500億程度と思われるファイナンス部分をどうするのか、というのに一番興味があるわけです.再生が進んでいる、といっているのは再生機構だけ、という現状じゃなあ、丸紅の信用で引き受けるのかなあ、と邪推.
 丸紅といえば、マルエツ東武ストアに出資しています.マルエツ株の保有比率はダイエーが36.02%、丸紅が28.79%.ダイエーを支配すれば自動的についてくるわけですね.東武ストアは、丸紅が25.01%、東武鉄道が16.33%、マルエツが15.00%.こっちも東武鉄道とは立地上の関係だけになってくるのでしょうかね.ダイエー株を50%超まで買い増す、というのはちょっとなさそうですが.