消費主導ってどうしたもんでしょうかね.

繊研新聞にイオンの岡田氏のインタビューが乗っていました。

  • 消費スタイルに変化があるか

日本人は変わった.ネット取引している株主が典型だが、月給や貯金などを使って資産運用するようになるとは。良い悪いは別にして、日本人が初めて豊かさを享受する様になったのかなと思う。私が子供の頃は、子供郵便局とか、とにかく貯金するという発想しかなかった。
 当社も個人株主数が増えて、以前の7000人から7万人になった。退職金などは別だが、配当金やキャピタルゲインで得た金は消費に回すもの。例えば、車のグレードを上げたりね。決してそれがいいとは思わないけど、資本主義社会だから金を使ってくれないとダメ。消費が冷え込んだら経済は終わりだという考え方は、民間にはあるけれど政治家や役人にはない。変に過熱させるのはいけないが、それにしても消費主導の経済に変えていかないと。

  • まちづくり3法の見直し内容は、消費者利益に反すると反対しているが。

 そう。それをやったら、既得権を持つ商業者の利益になるだけで、消費生活は70年代の日本に戻ってしまう。テクニカルな問題は別として、郊外SCができたから中心市街地がすたれたとは勘違いも甚だしい。時系列的に考えても、実におかしな話だ。
  日本はオーバーストアだとよくいうけれども、国民一人当たりの大型店面積は米国の6分の1程度。よく欧州の町のようにしろという人がいるが、欧州だって、ドイツやイギリスは日本の2倍もある。たぶん古い街を見てそういっているのだろうけど、欧州だって郊外に行けばSCはある。
 いわゆるオーバーストアかどうかは、マーケットの力が判断すること。神の見えざる手が働いて、消費者に見放された店舗がつぶれるのだから。現在の議論は都市計画を建前にしているけれど(本質的には)それとは関係ない。

ふーん.どうも岡田氏の考え方は好きにはなれません.勿論、イオンという巨大チェーンストアの社長であることを踏まえての意見だとは思いますし、消費を追い求めるという考え方は教科書並みにこの業界では正しいこととされているわけですが.人間の手が神の手に勝る、とは夢にも思っていませんが、消費を追い求める部分にできないことが都市計画の中で出来たらいいんでしょうね。一方の意見だけなんですが、なかなか面白いです.しかし、消費主導の経済に変えていかないと、というのはどういうことなんでしょうかね.