米国産牛肉の輸入解禁?

残業が続くとどうしても吉牛とか松屋とかで晩飯を食うことになります.会社から一番近いのはダイエー系の「神戸らんぷ亭」、すこし離れてゼンショーグループの松屋吉野家。どんな時間でも後者ほど混んでいて、えらい混み具合にも差があります.たしかにらんぷ亭ってちょっと味が濃くてアレなんですが、やっぱりそういうことで差がついているんかなあ、とおもって久しぶりに吉野家に行ってみたんですが、単に回転が悪いだけでした.メニューを増やして出てくるまでに時間がかかる上に、かつかたくなに食券制を導入しないからさらに待ちが増える、といった結果のようでした.もちろん全店がそうだとは限りませんが、しかし苦戦しているのは事実ですしこういうところにも一因があるんでしょうかね.
アメリカ産の牛肉の輸入がまもなく再開されます.大手小売業では、イメージの低下を懸念して当分取り扱わないところが多いようですが、やはり外食産業は活発な動きを見せています.消費者として、いくら不安だから使わない、とは言っても外食産業では多くが米国産に頼っているのが事実ですからね.それを考えるとなんともやりきれないわけです.
で、一番この騒ぎでまた注目を受けているのが前述の吉野家ですかね.


 米国産牛肉の輸入再開が12日に決まったのを受けて、吉野家ディー・アンド・シー米食肉加工大手などとの仕入れ交渉を本格化させるなど、一部の外食企業が使用再開に向けて動き出した。慎重姿勢の企業も少なくない中、「国が安全性を保証している」などと説明している。
 吉野家は早ければ来年1月末、約2年ぶりに牛丼の販売を再開する。禁輸前はほぼ全量が米国産だったが、今後はメキシコ産牛肉も混ぜる予定。米国産牛肉の当面の流通量は禁輸前の2割前後にとどまるためだ。それでも全国約1000店に必要な年間3万トンの確保は難しく、当面は販売数量や時間を限定する。価格も以前の280円(並盛り)より高くするという。
別に「国が安全性を保証している」訳ではないですよね.規制するには当たらない、というだけだと思うんだけども.
で、量の確保のためにメキシコ産、ということでしょうが、はたして安全なのかしら.ググって見たのですが、好ましくない記事も散見されます.

野党議員さんのウェブからのソースということで話半分に割り引いても、なんか大丈夫かなあ.アメリカで生まれた子牛を数ヶ月メキシコで肥育させ、メキシコ産として輸出しているという話も聞くし、少し不安にはなりますね.もちろん公式にはいろいろな規制が行われているというのですが.
(参考:北米三国(カナダ・メキシコ・アメリカ)の統一BSE対策の内容詳細:Sasayama's Weblog さんのところなど)

ググっていると「糖蜜飼育」という言葉も目に付きます.子牛が糖を特に好む、ということから合成飼料などに糖をまぜて食べやすくするというのは一般的なんですが、特に鶏糞に糖蜜をかけて飼料とすることも一般的に行われているとかいないとか.


★(抜粋)「そのショートプレートというのは、通称吉野家カットといって、牛丼になる部分です、これは。そこに何と書かれておったかというと、糖みつ飼育の若姫牛と書かれておった。糖みつ飼育の若姫牛。 糖みつ飼育というのは、大臣わからないかもしれない。これは、鶏ふんを牛に食べさせる。アメリカで行われているんです。そのときに、鶏ふんを牛がなかなか食べないから、もう臭いし、おいしくないし。どうして食べさせるかというと、糖みつをかけて食べさせているんです。これはアメリカで行われています。」

いやもちろんだから輸入は完全禁止すべきである、とは言わないんですが、そういうリスクがあるということは念頭においておく必要があり、だからこそなかなか販売にふみきるというわけにはいかないんですよね.
 食の安全、衰退しつつある国内の畜産業.店頭はいろんなものと結びついているんだと改めて思います.普段の買い物でも、どう安心感を与えられるか、ってのは重要ですね.