ダイエー創業者 中内氏逝去

地元のスーパーといえばダイエーだったのですが、創業者の中内功*1氏がなくなられた、というニュース.


「困ったオヤジだったが、日本人の生活の根源を変えた中内さんに対する人気は最期まで高かった。『戦後』という時代精神が宿った最後の人が逝った思いだ。くしくも、竹中平蔵郵政民営化担当相)という若僧が、戦後体制を一掃すると旗を振った構造改革路線で自民党が地すべり的大勝をした、そのタイミングで逝ったことにも思うものがある」
ノンフィクション作家の佐野眞一氏の弁.なるほど、戦後という体制がかわりつつあるのかもしれません.
この人の絶頂期、すなわちスーパーマーケットが急速に発達していった時代をなんとも知らないので、どの程度偉い方か、というのは正直わかんないんだが、とりあえずスーパー業界に多大な業績を残されたというのは確かだと思います.晩年はワンマン経営とかそっちのほうのイメージが強いですし、スーパーなんてばんばん出してたときは地元商店街との軋轢たるやものすごいものがあった、また今よりもっとえげつなく大手同士がつぶしあうような出店をしあったとかはよく聞く話しで、はたして地元の立場からしたらどうなの?という疑問も持っている訳ですが、そんな店が何十年もたって、完全に地元のシャッター商店街と一体化して昭和の風情をかもし出しているのを見ると大変心が和みます.
もちろん、そんな店ばかりで営業がなかなか成り立たない、というのはスーパー業界の事実としてあるわけで、こぞって駅前から撤退していくわけですが、同時にそういう店はとうのむかしに減価償却も終わっていて家賃もまあ安く出来る、いろんなことが出来るんじゃないかなあと思うんですけどね.でもアスベスト対策とか震災対策とか大変なんだろうなあ.

ともあれ、故人の御冥福をお祈りいたします.
そういや、福岡市営地下鉄福岡空港駅だったか博多駅だったかの改札を入ったところにある大きな電照広告が「神戸流通大学(学校法人中内学園)」だったなあ.

*1:力、ではなくて刀