ナルミヤインターナショナル、パルス

ジュニア衣料品ブームの先駆けを作ったナルミヤまでがSCへの展開へ乗り出す、ということで.


同社は百貨店と専門店の内部に900弱の直営店を展開している.同社はワンフロアに3-5のブランド店舗を隣接させて出店してきた.今期中にこのような売場をSC内にも開設する.商品は小中学生に人気がある「エンジェルブルー」「メゾピアノ」など5ブランドを中心に扱う方針.
(中略)
ナルミヤの商品の中心価格帯は、Tシャツが6,500円前後、スカートが1万円前後と一般的な子供服より3-5割高いという.これまでは高所得者が得意客の百貨店に出店先を絞ってきた.しかし「品揃えの強化に伴い、SCでも高級衣料が売れるようになり、当社の顧客層と合致するようになった」(成宮一雄取締役)ため、SC内に出店することを決めた.
(後略)

ナルミヤの子供服はいわゆる「イマドキ」で、価格は「本物志向」なのか大人服と同等、というかそれ以上のマーケティングデザインパターンの手間をかけているのでそれ以上.その路線を維持したままで地方へ進出、ということか.さあ「西松屋」の独走を食い止めることが・・・って、客層違うか.いやすかさず西松屋が追撃しそうな気もします.
都会の富裕層も商圏は大きいが田舎はそれを越える購買力がある、というのはすでに言われてきたこと、そこに「あの東京から来た」地う」ネームバリューと雑誌のコラボ企画を引っさげていよいよ登場ですよ、田舎のおじいさまおばあさま、成金になったと思ってる方々.

さてフランフランもSC展開を強化へ.


−主力の「フランフラン」を2業態に分ける狙いは。
「家具、雑貨などの品揃えを最大公約数的に扱ってきたが、店舗の規模や地域によって売れる商品に差が出てきた.そのため、大都市圏の660平方メートル規模の店舗ではインテリアに重点を置き、地方都市などに多い500平方メートル未満の店舗は雑貨を重視するほうが販売効率が上がると判断した」
(中略)
−2005年1月期の既存店売上高は初めて前年実績を下回ったが。
「地方都市の店舗が苦戦したからだ。例えば札幌ではJR駅前に大丸が、仙台ではJR駅前にロフトが、広島では郊外に大型のショッピングモールが開業したため、人の流れが大きく変わり、そのあおりを受けた。」「フランフランを2業態化したのも、地方店舗をてこ入れするためだ.雑貨が中心の品揃えにして来店頻度を高め、商品の回転率を上げる.またこれまで重視していなかったが、地方では集客力が見込める大型ショッピングモールへの出店も進める.(後略)」
「大型ショッピングモール」つうのはこの場合、地方のイオンなどのスーパーマーケットモールですね.フランフランも数年前までの「いい感じの雑貨が多い、ちょっといい雑貨屋」という感じから「けっこう普通か?」という感じに変わってきた様な気がしていた(あくまで主観)ので、そのなかで新たな販路をモールに見出す、と.

どうしてもお客さんは「東京から来た、きれいでオサレなテナント」に魅力を見出すでしょう.もしかしたら実際の購買行動には結びつかなくて何年か後には撤退することになるかもしれませんが、それはきっと「テナントが受け入れられなかった」からではなく、そこの商圏の購買力が元々小さかったということ打と思うんですよね.ということで、ここまでSCが(地域にってかなりばらつきがありますが)立地している今日、今後はSC間での消耗戦に持ち込まれそうな気配、その中でパワーセンターを初めとする地方資本のSCはばたばたと倒れていきそうな気がしてなりません.もっといろんな資本の選択肢もあったほうが、社会にとって有意義な様な気がするのですが・・・