ウォルマート傘下の西友、正社員25%分希望退職を募集

sa-502004-01-16

いや、すごいなこりゃ。


大手スーパーの西友は16日から正社員の25%にあたる1600人の希望退職者の募集を始めた。02年以降、米ウォルマート傘下で経営再建中だが、消費不況で業績は伸び悩んでおり、中高年層の正社員の業務をパート・アルバイトに置き換えて人件費の削減を図る。希望者が募集人員に満たなければ、退職勧告にも踏み切る方針だ。
 対象になるのは、西友のほか、地域会社の北海道西友、九州西友の正社員計約6000人のうち30〜58歳の中堅以上。年齢に応じた割り増し退職金を支給し、3月までに退職する。一部はパートとして再雇用する。西友ウォルマート社の商品仕入れや在庫管理システムの全店舗への導入を進めており、正社員の業務を売り場のパート従業員に任せることができると判断した。
 退職勧告をする場合は、過去の人事評価や能力テストの結果などを基に決定する方針。上場企業としては異例の措置で労働組合の反発も予想されるが、「会社存続の危機につながる」として理解を求める。
西友ってもともと社員多すぎたのか?と思ってとりあえず各社のサイト巡回してみるも、正社員とパートと各社で記載がまちまちだし、売上高も同様でうまく比較できず。ただ、こんなサイトがあった。

● 4人に3人●
大手スーパーがパート労働者の採用を急拡大しています。大手14社の8月末時点のパートは、合計約22万人で、全従業員の4人に3人を占めました。イトーヨーカドー西友は、パート比率を80%以上に引上げる計画で、人件費を削減するとともに主婦感覚を店舗運営に生かす狙いです。
あと、各サイトから人数を推定してみると・・・

イトーヨーカドー・・・177店舗 14000人(http://www.itoyokado.iyg.co.jp/iy/com/)→正社員数と思われるも不詳
ダイエー・・・265店 正社員10314人 パート約50000人?
        (http://www.daiei.co.jp/zaimu/
        (http://bizplus.nikkei.co.jp/genre/jinji/rensai/index.cfm?i=j_shinso10
西友・・・209店舗 14000人(http://www.seiyu.co.jp/)→正社員6000だとパートは8000人
ジャスコ・・・365店 62000人(株式会社イオン)(http://www.aeongroup.net
MV北海道 43店舗545+2130
壽屋・・・2200+10800人?http://kumanichi.com/feature/kotobukiya/kiji/20020314.2.html
なるほど、比較的西友は正社員比率が高かったといえなくもないのかな。でもはたしてうーん、と思う部分は多々あるわけで、実際この大規模リストラの話は以前から2chのチクリ板とかではささやかれていたのだが、実質的な親会社のウォルマートの意向らしい。アメリカと違ってまだ正社員とパートの給与格差が厳然としてある、つまりパート給与では社会的生活を維持できない事実のある 日本では果たしてどうなんだろうか。組合もそんな話あっさりうけいれたらあかんだろ?と思うわけで(スーパーの組合なんてあてになんないけどさ)。社員のモチベーションもそりゃ低下する。しかもリストラも対象年齢がすごい広く、ここからほとんど若い層から希望してやめていくであろう事は容易に想像出来るが35歳以下が全員退職したとしてもでも到底25%にはならないだろうから、あと誰がやめさせられるんだ?
当然大量の人員調整の次は急速な賃金調整が待っているわけで、2chのウワサだと正社員35歳主任クラスで350マソ程度になりそう・・・(ってうちの会社の現状と変わらないんですが、うちの会社が変ですか??という事でこの件についてはノーコメント、ただし生活きついっすよ。)
アメリカのスーパーのパートは一人で2つ3つのパートを掛け持ちするのが普通だという。はたして日本の経営者にそれは受け入れられるか?また店にお客さんとしていってなんかあった場合に、最後くらいちゃんと責任をおってくれる人が出てきてくれるのか?すごい心配だ。
俺もスーパーで働いているわけだが、「店で働くことがとにかく好きで好きで」という人もいるけど、ほとんどが「やっぱり将来は日本中にこんな商品を仕入れて普及させてみたい」とか「店舗開発から地域開発、街づくりまでやってみたい」とか、「どんなひとにもこんな商品がいきわたるような社会にしたい」とかいろんな夢を持って働いているわけで、そういういろんな若い人の夢を、大量の正社員を含めた雇用を創出することで吸収してきたスーパーの雇用が、伸縮性に富むパートさんを雇うという形でとって変わられようとしているのは正直残念。たしかに世間のおばちゃんとかが一番スーパーを使い、知っているわけで、それはそれで正しいのだが。

逆に最近注目の集まっているのが都内のスーパー、オオゼキだが。正社員率8割で、驚異的な坪効率を稼ぎ出しているという。今度見に行ってみよう。
http://www.shopbiz.jp/contents/news_SB/55_103.phtml

名目では「人件費削減」ではなく、「ウォルマート流のやり方にあわせ、不合理な日本的慣習を変えた」ということなんでしょうが・・・
そもそもそのアメリカーンなやりかた、ちょっと急すぎませんか?と。
チラシをなくすのはいいけど、その割りにロールバック安くないし。(http://www.ssv.co.jp/eigyo/osusume/osusume.html)どこのスーパーでも「月間お買い得」ってやってるし。カルフールが積極的に日本化をすすめているのと対極にあるのか?


http://www.furunosystems.co.jp/it_news/news_03_06_2.html