動物園は必要か?

上野動物園の経営状況(参考)
http://www.chijihonbu.metro.tokyo.jp/hyokahp/h13/h13PDF/22.pdf
いつ行ってもやたらと混んでいる(平日は知らんが)上野動物園ですらやはり事業としての採算は難しいようで、累積欠損30億(多摩+上野+葛西)、単年度での都からの持ち出し約10億円といったところだとか。さてこれは多いのか少ないのか。
都内には上野恩賜動物園、多摩動物園と葛西臨海水族館の3つの動物園が存在する。葛西は例外として(個人的には一番いらないような感じがするけどね)、単純に考えたら上野+多摩のダブル体制は無駄と考えることもできる。多摩は遠い遠いといわれていたが行ってみたら新宿から30分弱で、決して遠くはない。学校の遠足だって、別に町の真ん中に遠足に行かなくてもよかろうに。動物にとっての環境も少なくとも上野よりは多摩のほうがいいだろう(単純に排気ガスと騒音と狭さを思いついただけだが)。デートをしたい人は動物園じゃなくて博物館と不忍池に行ってください。
メリットは、「ついで需要が見込めて、動物に対する理解が深まる・・・かもしれない」くらいかな。そういえば動物里親制度って実際里親になった人はいるんだろうか。


動物里親制度
動物園で飼育されている動物のえさ代などを支援する「動物サポーター制度」が来春から上野、多摩の両動物園でスタートする。東京都の計画では、飼育されているキリンやライオン、パンダなど好きな1頭ごとに個人や企業に里親になってもらい、里親から寄せられる資金を動物のえさ代や施設の維持管理費にあてる。里親には、動物の生態などの学習会に参加できたり、看板に名前を記すなどの特典をつける考え。
上野、多摩動物園を含む計4か所の都立動物園では入場者の減少などから経営が苦しかった。サポーター制度を取り入れ成功している例として福岡県の到津の森公園などがある。神奈川県の「よこはま動物園ズーラシア」でも導入を検討している
「到津(いとうづ)の森公園」(福岡県北九州市)が成功例として挙げられているが、実はここかつて地元の「西日本鉄道」(西鉄)が経営する昔ながらの遊園地・到津遊園(付属で小さな動物園のようなものも持っていた。北九州市は自前で動物園は持たない)だったのだが、赤字のため閉鎖されてしまい、市民運動によりなんとか市が動物園として買い取ったという経緯がある。だから「動物里親」というより公園自体を支援しようという動きのような気がする。まだ「動物里親」って、ピンとこない。

ただ、なくしていいかというとそれはさびしい。動物園という、しかも昔ながらの旧態依然とした見世物小屋のような動物園がひとつあっていいかと思う。それこそ文化として税金で運営する価値はあるかもしれない。移動動物園みたいに。